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【オンラインも対応】大学3年生必見! 鉄道業界の会社説明会で時間を無駄にしないために

会社説明会、それは企業について知る貴重な機会。インターンなどで既に接点を持っている場合でもなければ、はじめて企業側の人と接することになる場です。でも、そのために何を準備するのか、何を質問すればいいのか……そんな学生の皆さんの悩みに応えるべく、準備の段階から徹底解説!

この記事は、2022年3月7日に公開したものを、2023年7月19日に加筆修正したものです。


まずは、準備をしっかりと

会社説明会の参加には予約が必要です。大手ナビサイトや企業ホームページ(HP)、学校の就職課などに情報が出ています。無事に説明会の予約ができたら、事前準備を進めて行きましょう。

募集要項や実施要項をしっかり確認

準備に関しては、申し込みの際に要項をよく確認しましょう。1社による単独の会社説明会の場合、エントリーシート(ES)の持参が求められていたり、説明会後に選考試験が行われたりする場合もあるので、企業研究や適性検査対策も必要です。

ES不要・選考試験なしでも、企業について調べておくことで、当日の説明が頭に入りやすいです。

合同説明会の場合、説明会後に選考試験が行われることはありませんが、出展しているなかで気になる企業について調べておくことは重要です。1日で複数の会社説明会に参加できるメリットを最大限有効活用するためにも、あらかじめ調べておいたほうが、理解も深まります。

下調べをして質問事項をまとめる

会社案内や採用ページに書いてあることをそのまま聞くというのも、あまり印象がいいものではありません。

鉄道事業者は事業の多角化を進めており、漠然としたイメージとは異なる意外な領域での展開をしている場合も多いです。あなたの普段利用している鉄道事業者であっても調べてから気付く一面がきっとあるはず。

あくまで一例なので、しっかりと会社のWebサイトやニュースで情報収集しましょう。

これはグループ会社などについても同じことで、例えば「駅で利用される機器のメンテナンス」と一口にいっても、扱うのは券売機や改札機から昇降機など多岐にわたります。

また、実際に機械を触るのか、監視と管理だけをしているのか、といった働き方の違いもあるので、調べて分からないことがあれば、当日質問してみましょう。きっと、調べる前の自分よりも具体的な内容の質問ができるはず!

決算短信は情報の宝庫

企業理念や事業領域を調べておくのはもちろん(企業HPですぐに調べられます)、余裕があれば事業ごとの売上高や利益などの数字、同業他社との比較まで確認できているとベストです。

選考に進んだ場合には面接で確認されることですし、あなたが会社を選ぶ上での判断材料にもなるので無駄にはなりません。決算短信をまとめたマガジンはこちら。

睡眠時間をしっかり確保し、万全の体調で臨もう

貴重な時間を無駄にしないためにも、万全の体調で臨みたいところです。前日はしっかりと睡眠をとって臨みましょう。話を聞いているときにウトウトするのはもちろんNGなので気を付けて……!

信じられない話かもしれませんが、私が就職活動をしている際にも疲れ気味の表情で舟をこぐ学生さんを何度か見かけました。

質問は積極的に!

オンライン・オフライン共通のこととして、当日はしっかりとメモを取れる用意をしておきましょう。スマホでメモを取りたいかもしれませんが、質問をするために情報を整理したり、他人が質問している内容を記録したりするには、紙のメモが便利です。

質問してみようという気持ちが大事

会社説明会で何を質問すればいいのか、悩む学生の方は多いのではないでしょうか。まずは、質問してみようという気持ちが大事です。

講義やゼミなどで他の人が質問したことによって「聞きたかったことを聞いてくれた」「質問してくれたおかげで、疑問点が解決できた」などと感じた経験はないでしょうか。これと同じで、質問すること自体が、周囲の誰かの役にも立っています

質問をしなかったからといって印象が悪くなることはありませんが、企業のこと、特に普段は話を聞くのも難しい働く現場の様子について知ることができるチャンスです。自身が働くイメージを具体的に持つための情報収集として、しっかりとした目的意識を持って質問をするようにしたいですよね。

「何を聞くか」ということをしっかりと固めるためにも、先述の通り事前の下調べをして、会社への理解を深めておきましょう。

会社に関することとして、研修・教育制度についてや産休・育休の取得についてなど、長く働いていく上で気になる制度のことを質問するのもいいでしょう。ただし制度についてはHPやナビサイトに記載がある場合も多いですから、書いてあることをそのまま聞くのは避けましょう

同様に、「御社の強みは?」というのも、会社からすれば説明会やHPなどを通じて学生に読み取ったり考えてほしいと思っている事柄です。

現場の社員の方が来ていれば、仕事のモチベーションとなるような「仕事のやりがい」や「楽しさ」、そして「大変に思うこと」について質問してみると、実際に働くイメージが想像しやすいかもしれません。

<質問例>
仕事をされていて、どんなときにやりがいを感じますか。差し支えなければ具体例も教えていただきたいです。

趣味の質問や、独りよがりな方法はNG

鉄道業界の会社説明会で見かけがちな「趣味の質問」はNG
自己PRになるような質問のしかたなど、独りよがりな内容・手法もNG

会社説明会は、あくまで就職に向けて企業側が必要な情報提供をする場であり、学生側が質問するのも就職活動に関係のある事柄に限られるはず。思い入れや関心のある企業に対してついつい聞きたくなることも多いかもしれませんが、場をわきまえてグッと我慢しましょう。

より深く知るために説明会に参加する

説明会で特に何を押さえるのか、という話です。先述の通り、企業理念や事業領域については会社のHPやナビサイトでの記載を見ればある程度分かります。ではなぜ説明会に参加するのか。

それは会社についてより深く知ることができるから。事業領域の具体的な中身である商品やサービスについてであったり、実際の職場でどのような働き方をしているのか、職場の雰囲気はどのようものか、について知ることができるはずです。

まず、事業領域が複数ある会社の場合は、それぞれの領域で行っていることや働き方がどれほど変わるのか、自分に合っているのか、というのをチェックしたいところです。

自分の興味や専攻に基づいた分野だけリサーチをしていたとしても、入社した際やその後の異動、働き出してからの考え方の変化などで配属が当初の希望と変わることもあるためです。

働き方や雰囲気についてはインターンに参加すればリアルに知ることができますが、最近ではオンライン開催も増えていますし、定員は説明会よりも少なく、やや狭き門となります。

鉄道業界の特徴のひとつとして、夜勤がある業種も多いので、1日のスケジュール例を公開している場合は確かめてみましょう。駅員の泊まり勤務や、終電から始発までの時間に保線(線路のメンテナンス)をする場合がこれにあたります。

そして、鉄道業界はコロナ禍や少子高齢化、人口減少、ESGへの対応といった他業種と共通した課題を抱えています。そういった課題に対し会社としてどう取り組んでいるかは会社選びの参考になることでしょう。

また、選考過程については事前に確認していることとは思いますが、説明会で改めて告知されることが多いです。しっかりと内容を確認しておきましょう。ナビサイトでの記載より詳しく説明されることもあります。

説明会当日のタイムライン

説明会当日の様子を一般化して紹介します。ぜひ、参考にしてください。

持ち物をチェック

企業の会議室などで開催される場合の持ち物は、

・筆記用具
・受付票
・エントリーシート(持ってくることが指定されている場合)
・ハンカチ・ティッシュ・ブラシなどの身だしなみのケア用品
・クリアファイル
・現金

といったあたりが基本になります。交通費が現地で支給される場合は印鑑や身分証明書の持参を求められることもあるので、企業からの案内をよく確認しましょう。

また、現金も持っておきましょう。駅や交通機関によってはICカードが利用できない場合もあります。

服装はリクルートスーツが基本

要項に服装について記述が無い場合、オンライン・オフライン問わず、リクルートスーツで参加することが一般的です。服装自由などとある場合は、オフィスカジュアルを意識すれば問題ありません。オフィスカジュアルについては、こちらの記事を参考にしてください。

他業種にはなりますが、銀行のように信頼感を重視する企業では社員もスーツが基本になります。そのような企業の説明会ならば、スーツで受けに行くのがいいでしょう。

15分前には会場に到着しておこう

会場には余裕を持って向かいましょう。10~15分前の到着が目安です。オススメは企業の最寄り駅でコーヒーブレイクしてから向かうことです。そのくらい余裕をもっていれば、当日トラブルがあっても対処できる時間が作れるのではと思います。

また、冬場はコートや手袋などを身につけていると思いますが、建物に入る前に脱いでおくのがマナーです。

なお、オンラインの場合は、5~10分前くらいに接続するのが目安です。背景の映りこみや回線のチェックなど、注意する点はこちらの記事にまとめてあります。

席は前から、電子機器は電源オフか機内モードに

会場に到着した後はあいさつなどの基本的なマナーに気をつけましょう。また、席が空いていたらなるべく前のほうから座りましょう。見られることに苦手意識を持つ人も多いかもしれませんが、面接に向けてそういった苦手意識を軽減するチャンスだととらえたほうがいいです。

着席したら、静かに話を聞きましょう。姿勢や仕草には気をつけましょう。足を大きく開いて座ったり、髪を弄ったり、社員の方が話しているときに隣の人と話したり、といったことは止めましょう。

スマホや携帯電話は電源をオフにするか、機内モードにしておきましょう。

余裕があれば社員の様子を確認

「見られている」意識を持っておくことは大事ですが、せっかく企業の方と直接接する機会なので、社員の様子を確認してみるのも良いと思います。

例えば、質問の回答時の学生への態度でしたり、登壇者以外の様子など、ふとしたことから社風などが垣間見えることがあります。社風は簡単に変えられるものでは無いので、会社選びのヒントがあるかもしれません。ただし、参加している立場なので、観察に集中しすぎて、肝心の説明会がおろそかにならないように気を付けてください。

質問時は挙手を

質問のしかたの説明があると思うので、実際にはスタッフの指示に従ってください。一般的には挙手をし、差されたら、起立し、大学と氏名を名乗り、質問をします。回答をいただいたら、「ありがとうございました」や「大変参考になりました」などと感謝の言葉を忘れずに。

退場はスタッフの指示に従おう

退場前に記名式のアンケートが実施される場合もあります。実際がどうかはさておき、選考につながっているものという気構えで回答しましょう。繰り返しになりますが「見られている」意識は持っておきましょう。

社外に出るまでは気を緩めないようにしましょう。退場に際して、スタッフの誘導がある場合は、それに従いましょう。スタッフの方とすれ違う際は、軽く会釈をするなど、基本的なマナーも忘れずに。「本日はありがとうございました」などと一言添えられると、なお良しです。

オンラインでもスタッフの指示に従って退場してください。アンケートの実施があれば、回答してから退場しましょう。

まとめ

今回の記事の要点をまとめました。

せっかくの機会、きちんと活用できるようにしましょう!
なお、このnoteでは今後も就活にお役立ちな知識を「鉄道業界就活のキホン」シリーズで更新予定ですのでお楽しみに!

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頑張ってください!!

文・企画・構成:交通新聞社
※記事中の情報は、この記事を公開した当時のものです。
※2022年3月7日に公開したものを、2023年7月19日に加筆修正したものです。

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