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【EeeE銚子でいい調子? など】鉄道業界 就活生が気になるプレスリリースまとめ【2023年7月】

鉄道就活応援隊のX(旧Twitter)では、鉄道業界各社のプレスリリースから就活生向けの話題をピックアップして、不定期にお届けしています。

プレスリリースを読むのは単なる情報収集だけではなく

・企業がどういった考えで施策を打っているのか
・自分の目指すことと、その企業の考えに重なるところがあるか

といったことを探るのにも有効です。

今回の記事では、そんなプレスリリースについてのツイートから2023年7月の1ヶ月間をピックアップ。140字の制限があるX(旧Twitter)では伝えきれなかった事象も加えながらお届けします。

なお、日付はプレスリリースの発表日ではなく、鉄道就活応援隊でツイートした日ベースですのでご注意ください。それではどうぞ!


7月3日 東農大・小田急ほか 東京農業大学と小田急グループ3社が 「小田急沿線の地域価値向上に関する包括連携協定」を締結

【こんな人向け】鉄道事業者の沿線価値向上に興味がある人
【解説】他業種との連携
プレスリリースは、東京農業大学・小田急電鉄・小田急SCディベロップメント・小田急エージェンシーの4者が連名で発出しています。
東京農業大学のキャンパスのうち、世田谷キャンパスは最寄り駅が経堂駅、厚木キャンパスは本厚木駅が最寄り駅で、どちらも小田急線沿線にあります。

本厚木駅の駅名票に東京農業大学の最寄り駅であることを記載するほか、小田急線隣接の商業施設で参加型のワークショップ開催、東京農業大学の教員・学生が出演するFMラジオ番組について小田急線ドアステッカーを掲出するといった取り組みを実施するとともに、小田急線沿線の地域価値向上に向けた新たな取り組みを検討するとのことです。

地域密着を指向する鉄道事業者が地元の他業種と提携することは珍しくありません。今回の取り組みもそういったパターンの一つだと理解しておくと、例えばGDで「地域との連携」がテーマになった時に施策を考えるヒントになるかもしれません。

7月26日 銚子電鉄 銚子電鉄1日乗車券『Beica』誕生。JR東日本が開発した、地域・観光型MaaS「EeeE 銚子」と連携で実現

【こんな人向け】地方創生と鉄道のかかわりに関心がある人
【解説】観光型MaaSと鉄道、地方創生の関わり
「Beica」はJR東日本が開発した地域・観光型MaaS「EeeE 銚子」内で発売される、銚子電鉄初の交通電子チケットです。なお「Beica」の名称は、銚子電鉄がぬれ煎餅(米菓)で経営危機を乗り越えてきたことにちなんでつけられたと思われます。

重要なのは、「EeeE 銚子」が果たすことを期待される役割と、その役割を果たすために備える機能の豊富さです。

「EeeE 銚子」は地域・観光型MaaSとして、そして銚子の観光需要を盛り上げる役割を期待されています。
それゆえに、「EeeE 銚子」で使える機能は、交通電子チケットに加え、観光施設の電子チケット、銚子市内の加盟店で使える電子チケット、鉄道や銚子市内の路線バスの経路検索、宿泊施設紹介など多岐にわたります。

つまり、移動や食事、買い物、体験といった観光に必要な要素を、「EeeE 銚子」ひとつで便利に、お得に満喫することを実現するための大規模な取り組みになのです。

そのため、JR東日本の発表した「EeeE 銚子」のプレスリリースにはJR東日本のほかにも、銚子電鉄、千葉交通、京成タクシー成田、銚子市観光協会、銚子市といった多くの企業・自治体が名を連ねています。

なお、「EeeE 銚子」はJR東日本MaaSのプラットフォーム「Tabi-CONNECT」をベースにしています。「Tabi-CONNECT」は他地域で既に展開済みで、今後も更なる活用が見込まれます。地方創生やMaaSに興味のある学生の方は要チェックです。

7月27日 小田急電鉄ほか 箱根エリアの交通網に国際ブランドのタッチ決済、QR 認証を8月に導入することを発表

【こんな人向け】タッチ決済に関心がある人
【解説】タッチ決済導入事業者の拡大
国内におけるタッチ決済の普及、そしてインバウンドの回復
を知識として持つ必要があります。
事前のチャージや暗証番号の入力(一定金額以内の場合)が不要なタッチ決済は海外で普及が進み、国内の交通機関でも徐々に導入が進められてきました。
また、JNTO(日本政府観光局)によると、訪日外客の数は新型コロナウイルス感染症の影響を脱しつつあり、回復傾向にあります。

6 月の訪⽇外客数は、2019 年同月比 72.0%の 2,073,300 人で、新型コロナウイルス感染症の拡大により訪⽇外客数が大幅に減少した 2020 年 2 月以降、初めて 200 万人を突破した。また、 2023 年 1〜6 月までの累計は 1,071 万 2 千人となり、上半期の時点で 1,000 万人を超えた。

JNTO(日本政府観光局)「訪日外客統計(2023年6月推計値)」より

コロナ禍でキャッシュレスがより広く浸透してきた状況においては、タッチ決済の導入は今後も様々な公共交通機関で進むと思われます。鉄道事業者で本格導入している例としては、南海電鉄や熊本市交通局、江ノ島電鉄などが挙げられます。

また、あわせて導入されるQRチケットも、いまや多くの公共交通機関で導入に向けた検討や実証実験が進められています。キャッシュレスという文脈に加えて、飲食店や観光施設などの利用と一体化した電子チケットを販売するのに有利なためです。こちらについても要チェックですよ!

※「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

7月31日 JR東日本 Suica 統計情報の定型レポート「駅カルテ」をリニューアル

【こんな人向け】鉄道におけるビッグデータの活用に関心がある人
【解説】鉄道事業者がなぜデータを販売するか
交通系ICカードの利用データは、鉄道事業者以外にとっても高い価値を持っています。
それは、特定の駅を利用する人の年代や「どこから来ているのか」「どこに行くのか」を把握することで、駅周辺で商業施設をオープンした時の利用者数予測や、プロモーションの企画など様々な用途で役に立つからです。

このようなデータ販売の動きは他業種で既にみられます。たとえば携帯大手のドコモは、基地局が把握する端末の情報をもとにした「モバイル空間統計」をサービス提供しており、NTTドコモのWebサイトでは

モバイル空間統計では、「性別」「年代」「居住エリア」「国・地域」などの切り口から人口を分析することができます。
エリアの特徴(分布)や人々の動き(移動)を、時間帯ごと(推移)に継続して把握できるのが最大の特徴です。

NTTドコモ「モバイル空間統計とは」より

と案内しています。

鉄道の利用データに関しても、鉄道事業者自らが利用者数の計測や予測に使うだけでなく、幅広い活用が期待されます。

【関連記事】2023年3月期決算短信から見るJR東日本の企業分析

終わりに

7月のプレスリリースまとめは以上になります。
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前回(6月)のまとめはこちら

近鉄特急の貨客混載輸送や、南海電鉄の自動運転実証実験などについて取りあげています。

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