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【年末年始の利用状況やJR東日本の初任給引上げなど】鉄道業界 就活生が気になるプレスリリースまとめ【2023年1月】

鉄道就活応援隊のTwitterでは、鉄道業界各社のプレスリリースから就活生向けの話題をピックアップして、不定期にお届けしています。

なお前回のまとめはこちらです。試行的に3ヶ月の区切りでまとめていましたが一つの記事が長くなりすぎたため、今回は1ヶ月単位での更新としています。

プレスリリースを読むのは単なる情報収集だけではなく

・企業がどういった考えで施策を打っているのか
・自分の目指すことと、その企業の考えに重なるところがあるか

といったことを探るのにも有効です。

今回の記事では、そんなプレスリリースについてのツイートから2023年1月の1ヶ月間をピックアップ。140字の制限があるTwitterでは伝えきれなかった事象も加えながらお届けします。

1月

3月決算の会社では、1月が第4四半期の初月です。次年度への動きや、当年度の決算に向けて様々な事象が加速する時期となります。
また、月末には第3四半期決算短信が発表されます。

なお、日付はプレスリリースの発表日ではなく、鉄道就活応援隊でツイートした日ベースですのでご注意ください。それではどうぞ!

1月5日 東京都交通局 年末年始の利用状況を発表・1月10日 JR各社 年末年始の利用状況を発表

【就活生の目線】
鉄道会社は、ゴールデンウイークや、8月のお盆、そして年末年始の期間には特別にその期間内での利用状況を発表することがあります。
2022年度の概観としては、各社とも対2018年度比2割程度の減少、対2021年度比では1割程度の増加という状況です。

数字を覚える必要はありませんが、「鉄道利用は回復傾向にあるが、コロナ禍前の状況には届かない」という、鉄道就活応援隊でも繰り返しお伝えしてきた状況は認識しておきましょう。

ただし、JR東日本の発表を見ると、東京駅は対2018年度比95%、成田空港駅(成田空港駅は空港第2ビル駅を含む)は対2018年度比98%と、かなりコロナ禍前に近い水準となっています。
今後にかけて、よりコロナ禍前の水準に回復していくことに期待が持てそうです。

1月11日 JR東日本・JR東日本環境アクセス 首都圏3駅に「リサイクルステーション」設置

【就活生の目線】
JR東日本と、そのグループ会社であるJR東日本環境アクセス共同の取り組みです。再資源化の推進として、社会的な意義のある活動と言えます。
なお鉄道とSDGsの関わりについては以下の記事でも取りあげています。ぜひご覧ください。

1月12日 福岡市交通局 タッチ決済による地下鉄乗車の実証実験の対象駅を大幅拡大・決済ブランドも追加

【就活生の目線】
国内の鉄道におけるタッチ決済の導入状況ですが、長良川鉄道や南海グループでVisaのタッチ決済が導入されています。
国内では交通系ICカードの普及が先行していますが、海外ではクレジットカードのタッチ決済が広がりを見せ、国内においてもインバウンド対応や顧客データ活用の視点からクレジットカード決済の導入が徐々に広がりを見せている点に注目です。

1月16日 近鉄グループ 特急「さくらライナー」において朝採れ野菜の貨客混載を本格的に運用開始

【就活生の目線】
鉄道会社が貨客混載で輸送した商品を駅ナカの店舗で販売するパターンは珍しくありませんが、こちらは生産から輸送、販売に至るまでのすべてが近鉄のグループ内で完結するという珍しいパターンです。
近鉄グループの総合力が良く分かる事例です。

なお貨客混載が注目されている理由や社会的意義、今後の課題については鉄道就活応援隊でも取り上げています。以下のリンクからどうぞ!

1月19日 西武鉄道 無線式列車制御(CBTC)システムの導入に向けた実証実験を行うことを発表

【就活生の目線】
JR東日本においても一部線区でATACSという名称の無線式列車制御システムが導入されており、東京メトロと無線式列車制御システムの導入推進に向けて協力する覚書を締結(2020年)しています。

  • 安全を確保しながら列車運行を高度化する

  • 地上設備のスリム化

という狙いがあることは押さえましょう!
また、無線式列車制御システムは自動運転の高度化に向けた技術基盤ともなります。鉄道の自動運転に関する記事はこちらをご覧ください。

1月19日 JR東日本 新卒初任給の引上げなどの採用強化施策を発表

【就活生の目線】
就活生の皆さんからすると嬉しいニュースではないでしょうか。
最大手の鉄道事業者であるJR東日本の動きに他社が追随していくのかも注目ですね。

1月20日 JR東海 お客様サポートサービスの導入について発表

【就活生の目線】
就活生の皆さんとしては、鉄道事業者に「サービス水準を維持しつつ駅係員の常駐を減らすことで、鉄道の営業にかかる固定費を削減したい」という思惑があることを、まず押さえておきましょう。
JR東海以外のJR各社も既に同様のシステムを導入しており、今後ますます拡大していくことが予想されます。

1月24日 JR東日本 リモートワーク需要などに応える新幹線オフィス車両のリニューアルを発表

【就活生の目線】
コロナ禍を経て新幹線にあった大きな変化の一つが、車内でのリモートワーク環境の整備と言えますね。
また、鉄道事業者各社では、駅やその周辺のスペースを活用してリモートワーク環境を整備する動きもあり、鉄道とリモートワークの関係は要注目のテーマです。
それらの施策を取りあげた記事はこちらです。

1月26日 JR九州 2024年度新卒採用計画の概要を発表

【就活生の目線】
職種別採用をとりやめ、計画数もおおむねコロナ禍前の水準まで戻した
点は注目です。採用をとりやめていた2022年度や、再開したものの縮小していた2023年度のことを考えると明るいニュースですね。

また、職種別採用をとりやめたことは、JR他社を含めた多くの鉄道会社が職種別採用をしてきた中での大きな方針転換となります。今後この動きが他社にも波及するかが注目です。

1月30日 熊本県 MaaS 推進交通事業者連絡会 熊本県で MaaS アプリ「my route」のサービス開始を発表

【就活生の目線】
取り組みの具体的な内容は、グループディスカッションのお題に「MaaS」や「公共交通機関の利用促進及び地域活性化」が設定された際のヒントに使えるはずです。

また、熊本県MaaS推進交通事業者連絡会を構成する事業者には鉄道事業者のみならず、バス事業やタクシー事業の事業者が名前を連ねています。MaaSはバズワードと化しており概念として正確に捉えにくいかもしれませんが、様々な交通事業者を巻き込んで利便性の向上を実現するもの、というポイントは押さえておきましょう。

終わりに

1月のプレスリリースまとめは以上になります。
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また、鉄道就活応援隊のTwitterでは、記事で紹介したようなプレスリリースを含め、鉄道業界を目指す学生の方に参考になる情報を更新しています。ぜひフォローしてください!

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