(前編)専門性の高い実践的なカリキュラムで学び、鉄道員の夢を掴んだ二人の学生と、支えた先生へインタビュー!【国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校鉄道科】
今回はこれから鉄道業界へと羽ばたく学生たちにスポットを当てた特別インタビューです!
就職活動を終えて間もない学生のお二人にインタビューするべく訪れたのは、千葉県千葉市中央区にある学校法人中村学園 国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校の鉄道科実習室。
お話を伺うのは2年生(2024年4月現在)の大𣘺さんと松本さん、そして鉄道科・観光科講師の響丈先生です。大𣘺さんと松本さんは早くも東京地下鉄株式会社(以降『東京メトロ』と表記)への就職が内々定しています。
今回のインタビューでは大𣘺さんと松本さんに就職活動を振り返っていただき、響先生には国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校での就職支援の内容や、鉄道業界に進むにあたっての心構えを教えていただきました。
個性的なお二人と鉄道業界経験豊富な先生ならではの視点で語る今の就職活動最前線のお話で、これから鉄道関連企業への就職を目指す学生さんにはっきりとした道が見えてくるはずです!
それではどうぞ!!
まずは自己紹介
――本日はよろしくお願いします。さっそくですが自己紹介をお願いします!
大𣘺 よろしくお願いします。国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校鉄道科2年、大𣘺(おおはし)です。千葉県八街市出身です。元々鉄道は好きでしたが中学、高校とサッカー部に所属していたので、今の趣味はサッカー観戦です。
松本 鉄道科2年松本(まつもと)です。出身は千葉県木更津市です。趣味は、コーヒー好きな親の影響もあってカフェ巡りで、実は鉄道のことはあまり知らなかったんです(笑)。
響 鉄道科および観光科講師の響丈(ひびきじょう)です。元京王電鉄株式会社で、運転士をしていました。
現在は国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校講師を務め、他にもラジオリポーター、ボイストレーナーやタレント業、YouTube(響丈の『ひびきチャンネル』)を配信など様々な活動をしています。
函館市電や岳南電車の案内放送も担当しているんですよ!よろしくお願い致します。
どうして鉄道業界へ?
――お二人が鉄道業界、そして東京メトロを志望したきっかけを教えてください。
松本 高校生の頃は美術教師を志していましたが、高校1年生の時に父が亡くなったのをきっかけに、改めて進路を考えました。そこで就職を志望したのが、鉄道業界を目指そうと思ったきっかけです。
そんな時に、アルバイト先の先輩が国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校の鉄道科を紹介してくれました。
別の鉄道会社が気になっていた時期もあったのですが、その会社は地元から遠くて、先生と相談して別の会社にしようという話になったんです。
そんなときに東京メトロの求人が来て、「やってみよう!」と強く思いました。授業の一環で伺った、新木場の総合研修訓練センターの見学をしたことも志望のきっかけになりました。
大𣘺 鉄道業界に入りたいという夢は子供の頃から持っていて、今も変わることなく現在に至っています。
東京メトロを志望した理由は、自分自身が持つチャレンジ精神が社風に合っていたからです。
東京メトロの採用担当の方が「人柄を見て採用する」と仰ってくれて、自分の強みを生かせる鉄道会社であることにさらに魅力を感じました。採用試験を受けている時にも「受けて良かった!」と感じていました(笑)
2030年代半ばころに開業を目指している地下鉄8号線の運転士になるのが、いまの目標です!
就職活動を振り返ると……
――ありがとうございます。就職活動を振り返って、大変だったことや思い出深いことはありますか?
松本 東京メトロへの就職活動は1年生の10月から始まっていました。正直に言って大変でした。最初は同級生たちが就職活動で積極的に動いている姿を見て、自分が不甲斐なく感じて落ち込むこともあったんです。
でも私は負けず嫌いなところがあって、同級生がやっていることを同じように自分もやってみて、東京メトロがもっと好きになるように企業研究だけでなく、東京メトロがSNSで発信しているサービスや街の情報などをお客様の目線でたくさん体験しました。
紹介されているお店に行ってみたり、古書店街が近くにある神保町駅のトンネル壁面には積み上げた本が描かれているのに気付いたりして……
その体験を元に面接で「新たなアイデアを発信したい!」と伝えることもできました。
響 今の面接は「御社の企業理念に共感し……」といった優等生的な答えを求めているわけではありません。志望理由の問いには、本人の気持ちの入った言葉での回答を欲しています。
カリキュラムの面接対策でも、学生が自身の気持ちを面接官へ具体的に伝えられるように練習しているので、それが活きたのだと思います。
――大𣘺さんはどうでしたか?
大𣘺 就職活動を一言でいうならば「あっという間」でした。最初の求人が来たのは10月で、就職活動が終わったのは1月の終わりでした。3ヶ月というスパンは長いように思いますが、企業研究をはじめとしてやることが多く、短く感じました。
また、就職活動が苦しいと思ったことは意外とありませんでした。
面接を受けている時も自分をアピールすることが苦手ではないと、就職活動を通して新たな自分の一面を発見することもできました。ただSPI(総合適性検査)や学力テストは不安でしたね(笑)
東京メトロの二次試験では3つのお題に対して1分間の自己アピール動画を提出するというものがありました。納得できる動画を提出するまで300本くらい撮り直したのですが、私のスマホのデータフォルダはその動画でいっぱいになってしまったというのも思い出です。
――300本! その情熱がきっと東京メトロの採用担当の方にも伝わったんですね……! ちなみに、お二人は就職活動の息抜きとして心がけていたことはありますか?
松本 先ほどお話ししましたが、東京メトロのSNSで紹介されていたプランを大𣘺さんと一緒に回りました。ラーメンを食べに行ったり、猫カフェに行ったり……旅を楽しみながら企業研究もできたので良かったです。
大𣘺 短期集中で頑張ったので就職活動ではあまりストレスを感じることは有りませんでした。だから松本さんと一緒に行った東京メトロの企業研究の旅は僕が一番楽しんでいたかもしれません(笑)
――楽しみながら勉強にもなるのは素晴らしいですね。短期集中、という言葉もありましたが……響先生、国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校から鉄道会社を目指す場合はどういったスケジュールになるんでしょうか。
響 在学期間は2年間なので、就職活動は入学してから半年ぐらい経った10月から準備が始まります。鉄道業界各社から学校に求人票が届くと本格的な就職活動スタートになるのですが、東京メトロさんからはかなり早い時期に求人票を頂きました。
ちなみに、他には懇意にしていただいている鉄道会社から当校に設けてもらっている特定校推薦の求人枠があります。それと鉄道会社からの一般的な求人を含めると、毎年10社前後の求人を頂いています。
大𣘺さんと松本さんはすでに東京メトロへの内定を頂いて、来年から鉄道員として働くことが決まっていますが、鉄道科のほかの学生たちにとって、この3月は就職活動の真っ最中です。
――お二人は比較的早い時期に内定が決まったわけですね。学校のサポートを受けられてよかったことはありますか?
大𣘺 一年生で初めて就職活動を始めた頃は何をして良いのか全く分かりませんでした。でも担任の先生が東京メトロに就職したい学生のグループを作って面接練習のカリキュラムをたくさん組んで下さいました。
担任の先生はJR東海出身で、響先生とはまた違う内容でした。二人の先生による様々な方向性を見据えた面接の練習ができたので、それが役に立ったと思います。また車掌や運転士などの実務講習は常に緊迫感の有る内容で、危険察知能力や危機管理能力などを学ぶことができたこともよかったです。
響 面接でいうと、企業は用意された答えを聞くのではなく、個性を生かした答えを聴くことを一番大事にしています。私は模擬面接でそこを重点的に聞いていました。
また私たち講師は授業以外の時間でも、学生たちの意気込みや熱意を感じると頑張っちゃいますね。
学生から頼まれて、休日に一緒に現地を回って説明をしたという先生もいらっしゃいました。企業が新卒として欲している人材は熱意がある人だと思います。学生の各々の個性を考えつつ、その熱意を生み出す環境を作ることが講師として大切だと思っています。
――鉄道業界における最近の就職事情について、以前との変化はありますか?
響 鉄道業界はコロナ禍で活動を縮小したこともあり、退職者が多くなりました。その反動で現在は人材不足になっていて、求人数は増えています。
ただ――
――前編はここまでです。後編では、
鉄道業界における就職事情の変化
鉄道業界で働く魅力と苦労
就活生のみなさんへのメッセージ
などについてお話を聞きました!
こちらからどうぞ!