こんにちは、鉄道就活応援隊です。

今回は、業務内容で見かける「施工管理」についてです。
会社説明会などで説明があると思いますが、早い段階でどんな仕事かイメージできることで、就きたい職業の選択肢が増えるかもしれません。ぜひ参考にしてください。

責任者の施工管理者、司令塔の現場監督

施工管理者と現場監督の違いは、下図のとおりです。
簡単にまとめると、施工管理者＝責任者、現場監督＝司令塔といったところでしょうか。

企業によっては「施工管理者＝現場監督」としている場合もあるので、一般的な違いと思ってください。

続いて、今回のメインである、施工管理者が担う仕事についてです。

施工管理の４大業務で工事全体をコントロール

施工管理の仕事を一言であらわすと、「工事全体の管理」となります
もう少し言葉を足すと、モノづくりの現場において、いつ・どこで・誰が・何をすれば効率的に完成するかを考え計画し、それを実行するとともに、発生する問題を解決する仕事です。

施工管理には4つの管理業務があります。

施工管理の仕事①　原価管理

プロジェクトの予算やコストを管理する業務です。
資材や労務費、機械装置の費用など、プロジェクトにかかる費用を把握し、予算内で効率的な施工を行うための計画を立てます。プロジェクトが予定通りに進められ、利益を最大化するためにも重要な業務です。

施工管理の仕事②　工程管理

プロジェクトのスケジュールや工程を管理する業務です。
作業内容や作業順序を計画し、施工現場の進捗状況を把握しながら、プロジェクトが遅滞なく進行するよう調整します。効果的な工程管理は、プロジェクトの品質やコストに直結するため、非常に重要です。

施工管理の仕事③　品質管理

プロジェクトにおける品質基準を確立し、その基準に則って施工作業が行われているかを監督する業務です。
施工過程や材料の品質管理、検査や試験の実施、問題の早期発見・解決などを行います。品質管理の徹底は、完成物の品質や顧客満足度に大きく影響するので、やはり重要な業務です。

施工管理の仕事④　安全管理

事故予防策の策定や安全教育の実施、安全監査の実施などを行う業務です。
現場の安全状況を常に把握し、危険箇所の改善や安全対策の推進に努めます。安全管理の徹底は、労働者の安全と健康を保護するだけでなく、プロジェクトの進行にも大きな影響を与えるので、非常に重要な業務です。

これら4大業務をバランス良く行うことが、施工管理の仕事です。

鉄道業界における施工管理の特殊性

一般的な施工管理の業務については上記のとおりですが、鉄道業界における施工管理については少し特殊な部分があります。

例えば、線路補修の工事を想像してみてください。
基本的に列車が運転しない、営業時間外に実施しています。必然的に作業時間帯は、深夜から早朝にかけてとなります。

つまり、夜勤があります。
「夜勤はちょっと・・・」と抵抗のある方へ、夜勤ならではのメリットをお伝えします。

それは、平日に休みがあることです。
夜勤明けは翌日まで休みとしている会社もあるので、土日の混雑を避けて好きなことに時間を割くことも可能です。

どんな人が採用されているのか

文系・理系、男性・女性、経験・未経験問わず、です。「施工管理技士」有資格者が現場に一人以上は必要なので、育成のために若手の採用を積極的に行っている企業もあります。

コミュニケーション能力・リーダーシップ・問題解決能力・時間管理能力が高い人が向いていると一般的には言われています。今は苦手としていても、仕事をこなすうちに身につける人もいるので、こういった能力も絶対ではありません。

資格については次で説明しますが、受験資格を得るには年単位での実務経験が必要なので、学生のうちに取得しておくと就職活動で有利となる資格はありません。

施工管理のプロフェッショナルとも言える国家資格がある

ここまでに何度か登場した「施工管理技士」がその国家資格にあたります。
建築工事や電気工事など、場面に応じて必要な施工管理技士の資格は異なりますが、下表7ついずれも国家資格です。

受験資格を得るには所定の実務経験が必要なため、若手を積極採用して育てている企業もあります。

具体的な仕事内容については

実際に現場で施工管理に携わっている方へ取材しています！
これらの記事をご覧いただくと、よりイメージしやすくなると思います。

一般的な施工管理について、鉄道業界ならではの事情も交えた解説でしたが、いかがでしたか？

大小さまざまな現場があると思いますが、ビッグプロジェクトに携わることもある仕事なので、やりがいのある仕事だと思います。
興味を持たれた方、選択肢のひとつとして検討してはいかがでしょうか。

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企画・構成：交通新聞社
※記事中の情報は、この記事を公開した当時のものです。