【就活生向け・2023年版】メールが苦手な就活生のあなたへ【実際のやりとり例あり】
電話に並んで、様々な場面で使われるメール。
「就活ではじめて社会人とメールするようになったが、採用担当者にマイナスの印象を与えていないか不安だ」
「ToとCcの使い分けが分からない」
鉄道に関わる仕事を探している方に限らず、こんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
ですが、難しく考えることはありません。メールの基本的な要素は
宛先
件名
本文
この3つしかありません。この記事では、それぞれの要素についてのポイントと、具体的な例を取りあげました。
ぜひ参考にして、就活に役立ててください。
例文としてのパターン別「やり取り例」だけ見たい時は、目次から各パターンのリンクへ飛んでください。
なお、「鉄道業界就活のキホン」マガジンでは、ほかにも電話のマナーや、説明会への臨み方、面接のマナーなどについてまとめています。あわせて読んでみてください!
【メールを送る、その前に①】どのアドレスを使う? 学校からもらったアドレスがないときは?
メールを送る、その前の話です。
大学などで入学時に配布されるアドレスがある場合はそちらを使いましょう。採用担当者からの信用度が上がります。
そのようなアドレスを持っていない場合はGmailなど簡単に取得できるフリーのメールアドレスを使用することになります。
その場合は、できれば新しくアカウントを作った方が良いでしょう。
普段使いのメールアドレスを使いまわすと、たとえば
「過去にハンドルネームで設定したままになっている署名が採用担当者に表示される」
といった事故も起きます。
新しくメールアドレスを作り、本名で署名を設定するのが安全です。
【メールを送る、その前に②】そもそもその連絡はメールでいいの? 送る時間帯は?
最初の疑問への結論から言うと、連絡は基本的にメールで問題ありません。
聞き間違いによる勘違いや、言った言わないの発生する電話と違ってメールはやり取りが証拠として残りますし、多忙な採用担当者にいつも電話がつながるとは限りません。
電話連絡が指定されている場合や、あなた自身によほどの落ち度がある場合、かなりの無理なお願いでもない限り、メールでもきちんと礼を尽くして連絡すれば失礼には当たらないでしょう。
また、送る時間帯も電話と違ってあまり気にする必要はありません。ただしあまりに深夜・早朝の時間帯に送信すると生活習慣に不安を持たれかねませんので、昼間の営業時間帯(概ね9時から17時にかけて)に連絡するのが無難です。
それではここからは、肝心のメールの中身について触れていきます。
①宛先:まずは間違えないことが大事!
宛先は、メールアドレス欄に入力するメールアドレスとメール本文に記載する宛名をセットで考えるのが分かりやすいです。
まず、メールアドレスはとにかく正確さが第一。あとはToとCcの違いなどを覚えればOKです。
宛名の基本的なマナーは手紙のマナーと共通です。
誤字脱字に最も注意すべき場面であるのも同様です。やはり採用担当も人間ですから、名前を間違えられるといい気分がしないばかりか、能力に疑問を持たれかねません。
メールアドレスその1:まずは正確に
アドレス欄にメールアドレスを打ち込む場合は、入力ミスに気を付けましょう。
大文字と小文字の違い、「0」(数字のゼロ)と「O」(アルファベットの大文字のオー)の違い、そして記号の間違いに注意しましょう。特に、よく使われる「-」(ハイフン)と「_」(アンダーバー/アンダースコア)の違いには注意です。
可能な場合はコピー&ペーストの活用が推奨されますが、いずれにせよ送る前にアドレスがあっているかをもう一度必ず確認しましょう。
メールアドレスその2:To/Cc/Bccの違い・使い分け
こちらは一度に複数の宛先へ送付することができる電子メール独特のルールです。
To
メインの送信先です。基本的には、1人を設定します。
採用担当者が複数名居て、誰か1人に決められない場合はひとまず全員Toに入れましょう。
Cc
サブの送信先です。情報共有などの目的で、Toに入る人以外にもメールを見てほしい場合に用いられます。企業が学生に直接メールを送る際に使うことはあまりないと思いますが、知識として知っておきましょう。
もし企業側から送られてきたメールにCcが入っていたら、自分が返事する場合も同じアドレスをCcに入れて返信しておくとよいでしょう。
その場合、本文に書く宛名はToに入っている人の名前のみでよく、Ccに入っている人の名前を書く必要はありません。
また、一般的なメールソフトやアプリでは「返信」の操作ではToにのみ返信するので、「全員に返信」といった機能があればそちらを利用しましょう。
参考として、iPhoneにデフォルトでインストールされているメールアプリのヘルプページへのリンクを以下に掲載します。他のアプリでも似たような操作で可能です。
Bcc
To・Ccの送り先には知らせないように送るサブの宛先です。
就活で利用する機会はあまりないと思いますが、たとえば就活用のメールアドレスから企業の採用担当に送るメールを自分の私用アドレスにも送っておきたいときには、Bccに私用アドレスを設定しましょう。
そうすれば、企業側に私用アドレスを知られることはありません。
宛名の敬称その1:「人」に送るとき
メールの本文の最初には、宛名が入ります。基本的に宛名に誰を書くかは、Toに対応しています。Toに入れる人が複数いる場合は宛名も複数人となります。
宛名の作法については企業ごとに多少の差異がありますが、「名前+様」が最も無難です。「名前+殿」はあまり見かけません。
役職が入る時は名前の前に置いて「役職+名前+様」とするか、「名前+役職」とします。実際の表記例としては、以下の通りです。
一部では「名前+役職+様」と表記する例も見られますが、名前の後に役職を書けばそれが敬称となるので、様は必要ありません。「殿」は公文書で多く用いられますが、一般企業での使用例は多くありません。
担当者の名前が分からない場合は「ご担当者様」という言葉を使って
とするか、部署を宛先にしましょう。詳しくは次の「『部署/チーム』に送るとき」をご覧ください。
敬称その2:「部署/チーム」に送るとき
担当者の氏名の記載がない企業に初めてメールを送る時など、担当部署やチームに宛ててメールを送る場合もあろうかと思います。
その場合の敬称には、「御中」を使います。例としては以下のような形です。
なお、担当者の氏名が分かっている場合はあくまで「氏名+様」を使うのが優先となることを頭に入れておきましょう。
②件名:シンプルにかつ分かりやすく
件名は、シンプルかつ内容が伝わるのが理想です。とはいえ、その案配が難しいところかとも思います。
以下に例を挙げました。
「新卒採用一次面接の日程につきましてのご案内」
「説明会参加辞退のご連絡」
「二次選考辞退のご連絡」
最初の例は企業側から来るメール、残りの例は学生の皆さんから送る例を想定しています。
いずれの場合でも、自分から何かを伝えたい時は「ご連絡」、返事を明確に求められたメールへの返信は「ご返答」、謝意を伝える場合は「お礼」といった、分かりやすい言葉を件名の末尾に用いるだけでも、受信した側は内容が分かりやすくなります。
③本文
本文の構成は、おおまかに分けると冒頭、要旨、詳細、結び、署名となります。それぞれの要素の名前を覚える必要は全くありませんので、ご安心ください。
よく使うフレーズを覚えて当てはめると簡単に文章を作ることができます。
以前紹介した電話の場合と同じですね。
まず、冒頭ですが、以下のような文章が定番です。
初めに宛名を入れ、次にあいさつとして「いつもお世話になっております。」といった定番のフレーズを入れます。
そして改行を入れて、名乗ります。
このパターンは社会人になっても使います。鉄道就活応援隊編集部も当然使っています。
覚えておいて絶対に損はありません。
要旨は、伝えたいことの要約です。内容が長くなりそうなメールでは最初に要旨を伝えると相手が理解しやすくなります。つまり件名と同じような役割です。全体が短ければ省略して詳細から入っても問題ありません。
次に詳細ですが、これも定番のフレーズを使っていくと、スマートな文章ができます。よく使うフレーズを以下に紹介します。メールの趣旨が何なのかによって使うフレーズが変わります。
なお、一から文章を作ることが苦手な方は、テンプレートを下敷きにして本文を作成するのも手です。
たとえば求人サイトのWantedlyにあるテンプレートでは、就活で想定されるシチュエーションが数多く網羅されています(登録を勧めるメッセージが出ますが必ず登録しなくてはいけないわけではありません)。
このようなテンプレートを活用しながら、実際にメールを送る際には自分でアレンジを加えていけると良いでしょう。そのままではなく、必ずひと手間加えるのが大事です。その作業をしていくうちに、自分なりの文章できちんとしたメールが素早く打てるようになります。
なお、企業側から来たメールに返信する際、返信元のメールの文章が下に出ている場合が多くあります。その文章を消す必要はありません。
最後には、結びの言葉を入れます。
基本的なパターンは2つです。
今後も連絡を取る場合は「今後ともよろしくお願いいたします。」
選考辞退や内定辞退など、これが区切りの連絡となる場合は「末筆ながら、貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。」といったフレーズを使用しましょう。
最後に署名をつける必要があります。自分の所属と氏名、連絡先を記載します。学部学科は省略せず、履歴書に書くような正式名称で記載しましょう。
多くのメールソフトには事前に登録しておけばワンタッチで呼び出せる機能がありますので、登録しておくと良いでしょう。
その際は、誤った電話番号やメールアドレスにしないようくれぐれも気を付けてください。
例としては、以下のようなものです。
ここまで取りあげてきた本文のポイントを以下にまとめます。
ここからは、実際の例文を少ないながらも紹介します。ポイントをどのように活かすのかを見てみましょう。
実際の例文
①面接の日程調整
件名は先方からのメールに返事する場合はそのままで問題ありませんが、文書や電話などで提示された日程に対してメールで返事をする場合は、「二次面接の日程についてのご返答」といったような件名をつけると良いでしょう。
ポイント
1.まずお礼
2.自分の希望を伝える
3.相手の時間を取る時に頻出のフレーズ「お忙しいところ恐縮ですが」の使用
②選考の辞退
ポイント
1.事情を詳細に話す必要はありませんが、後ほど聞かれた際には素直に答えた方が良いでしょう。
2.社会人となった際に、かつて選考を辞退した企業が取引先になることもあります。砂をかけるようなことはせずに、最後まで礼を尽くしましょう。
最後に確認するチェックポイント!
ここまで、メールのポイントを紹介してきました。
最後に、送信する前に必ず確認するべきポイントを紹介します。
上にあるものほど重要です。
宛先は間違っていないか(メールアドレス・名前・部署)
自分が誰だか名乗っているか
用件が適切に伝わる件名になっているか
本文の内容に不足は無いか
その他、誤字は無いか
なお確認する際は、完成から少し間を置くと見落としが減りますよ!
関連記事
鉄道就活応援隊のnoteでは、「はじめて」が多い就活において不安になりがちなマナーや、よりあなたに合う企業を見つけるコツなどについてまとめています。以下のリンクからご覧ください。
この記事が役に立ったと思ったり、他の人にも見てほしいと思ったら「スキ」やSNSでのシェアをお願いします!
そして鉄道就活応援隊ではX(Twitter)アカウントも運営しています。主な内容は、そのときどきのニュースや過去の記事の紹介などです。noteの更新も通知しているので、あわせて見るとより便利です。
ぜひフォローしてください!